■ ウェブユーザビリティの法則は読んでおくべき
この本は大変評判が良くて、いつか読みたいリストにいながらも購入される気配が無いまま過ごしていたんですが、3月くらいに改訂版として第2版が出版されたので、ここぞとばかりに購入しました。
…確かに多くの人がお薦めするのが良くわかる。本当に素晴らしい内容です。ウェブの開発に携わる人は、もれなく読んでおいて欲しいです。
著者はユーザビリティの専門家で、多くのウェブサイトに関わってきた経験を持っているようです。そういった観点から、本当に気を付けなくてはならない点、あまり重要ではない点、などを実例を交えて教えてくれています。
特に全体に渡り、ユーザテストの重要性を説いているのが興味深いです。ユーザテストってのは、新しいウェブサイトに全く関わりの無い人間を連れてきて、操作をさせてそれを眺めるというアレです。 私も新しいモノを作ったら、同居人な人に使わせてみてどうやって操作するのかを眺める事はあるけど、こういう事をやった事が無ければ是非やってみて欲しい。 他人ってやつは自分とは全然思考が違うと言う当り前の事実に簡単に気付けます。
それに、結構名言だと感じた文も多かったです。
P.210
スクリーンリーダーのユーザーは、耳を使って「斜め読み」する。
以前アクセシビリティ関連のセミナーに参加した時に、どっかの会社の偉い人が、実際に視覚障害の人が読み上げソフトを使っている所は見た方が良いみたいな事を言っていましたが、確かに「斜め聞き」なんて事をしてるなんて全く想像していませんでした。
あとは、わりと自転車置場の議論になりがちな「みんな○○が好き(or 嫌い)」な問題にも触れていまして、いわく「平均的ユーザなどいない(P.151)」んだから、その時のサイトの内容に合わせて検討しなさいね、という事でした。
まあ、こんな感じでほんとお薦めです。 全ページカラーで、読むのにもあんまり時間は掛からないので是非どうぞ。
Posted by Kyosuke Takayama at 2007-05-20 (Sun) 23:54 printable version